| ♯と♭ その2 |
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この項では♯(シャープ)がピアノを弾く際、どの様に黒鍵に変換されるのかを見て参りましょう。この♯も♭と同様で、譜面上に♯が何個あるかに応じて、黒鍵に変換される鍵盤が決まっているのです。具体的には、♯が1個ならば「ファ」、♯が2個ならば「ファ」「ド」、♯が3個ならば「ファ」「ド」「ソ」、♯が4個ならば「ファ」「ド」「ソ」「レ」、♯が5個ならば「ファ」「ド」「ソ」「レ」「ラ」、と決まっているので、これは覚えるしかありません。 そこで♭の場合と同様に、ピアノの鍵盤上で最初は右手だけを用いて練習します。ここでは「ドレミファソラシド」と「ドシラソファミレド」を、何度も反復練習します。この場合は♯が1個から♯が5個迄、各々を10往復ずつ実行して下さい。この練習方法は♭と同様ですが、♯の場合は指使い(指順)がバラバラになるので注意して下さい。 例えばト長調で♯(調号)一個を付ける場合、ハ長調の「ドレミファソラシド」に当たる「ハ ニ ホ ヘ ト イ ロ ハ」を弾くと、「ハ ニ ホ 嬰ヘ ト イ ロ ハ」となり、指番号「12341234」となり一個目の「4」が黒鍵になります。但しこの練習は調性の常識に則らない、極めて変則的なものであると理解して下さい。 従って本来ならば、仮に♯2個のニ長調の場合、音名の「ニ」(ハ長調のレ)の音を起点にして「ニ ホ 嬰ヘ ト イ ロ 嬰ハ ニ」と弾き、ニ長調の階名で「ドレミファソラシド」と唱えるのが常道なのです。 しかしともかく♯2個のニ長調の調号で以って、試しに♯の鍵盤から弾き始めると、指使い(指順)が「41231234」となり、最初の「4」と次の「3」と最後の「4」が黒鍵になります。これは言わばニ長調の「シドレミファソラシ」に当たる「嬰ハ ニ ホ 嬰ヘ ト イ ロ」の状態になってしまうのです。ところがこれを本来のスタートに戻せば、音は自然に「12345」となるのです。 これがイ長調と嬰ヘ短調の場合、嬰ハから始めると指使いが「31234123」となり、最初の「3」と中央の「34」と最後の「3」が黒鍵になります。 これがホ長調と嬰ホ短調であれば、嬰ハから始めると指使いが「34123123」となり、最初の「34」と中央の「23」と最後の「3」が黒鍵となります。 これがロ長調と嬰ト短調なら、嬰ハから始めると指使いが「23123412」となり、最初の「23」と中央の「234」と最後の「2」が黒鍵になります。 以上の様に楽譜を読んで、何の音が黒鍵になるのか頭で考えるのではなく、何度も反復練習する事により、指が先導して黒鍵に動く様になるのであり、この結果♯を簡単に攻略する事が可能となるのです。 それにしても全部の調の音階を、その調の第一音に当たる主音(ド)ではなく、途中に当たるハの音から弾き始めるとは、何と斬新なというより難解な練習なのでしょう!この難解な練習がマスター出来たら、貴方はもはや初心者ではなく上級者を飛び越えました、と言っても大袈裟ではなさそうです。但し、理論上は頭が混乱しそうでも、実技の上では案外楽な場合もありますし、或いはこの斬新な練習方法が、既に出版されているのかも知れませんね。 |
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