| お勧めの楽譜 その3 |
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この項でお勧めする楽譜は、あまりにも有名な「標準バイエルピアノ教則本」です。このバイエルはピアノの学習者にとって、最初に使用する教則本の定番になります。 我が国に於いては正統的なピアノの教育体系は、「バイエル」「ハノン」「ソナチネ」「バッハ インヴェンション」「ツェルニー30番」「ツェルニー40番」「ツェルニー50番」と定められて来たのです。確かにこの通りに真面目に取り組みさえすれば、本格的なピアノの技術を体得する事が可能です。従って目的意識が明確な場合には、この流れがお勧め出来ます。ところが音楽的な部分に触れさせて貰えず、単に機械的な練習を叩き込まれている場合、嫌気が指すのも無理はありません。 実はバイエルは最近では、ピアノの入門用教材として以前程には使用されなくなって来ました。何故ならバイエルでは、両手を巧みに使用させてはいますが、その多くが6度以内に限定されています。しかも両手の返しを重要視していないのにも拘らず、突然オクターブに飛ぶ場合もあり戸惑いが生まれたりもします。従って手が小さな方や幼いお子様の場合には、扱いにくい可能性があります。 そこでバイエルは全部を練習しなくても、利点だけを取り上げて最大限に活用して、他の教則本と併行して使用するのが、最も賢明な判断ではないでしょうか。因みに分量は95ページで、出版社は全音楽譜出版社になります。 この他、お勧めする教則本としては、「おとなのためのピアノ教本1」が挙げられます。これは成人してからピアノを習う人に最適な、真に初心者の為の教則本なのです。特に複雑な説明が省かれている為、他の楽譜では挫折したけれども、この本だから続けて来られたと、いう報告が上がっています。 しかも音符に関する説明等が、非常にシンプルで理解し易い点に、特徴が認められます。更には非常に簡単な段階から始まっているので、今からピアノを習い始める成人には特にお勧め出来るのです。 この教則本にはNO.3までの全三巻が揃っており、同様に「おとなのためのテクニックマスター」という教則本も全三巻が揃っています。因みに分量は54ページで、出版社はドレミ楽譜出版社、価格は税込みで1,050円になります。 それではここでバイエルとツェルニーに対する不評について、御説明をして参りましょう。 現実にはピアノの技術を習得する上で、ツェルニーとバイエルに匹敵する程の教材は未だ世に出ていないと考えるべきです。たとえ芸術的訓練ではないと仮定しても、これ程本格的な技術の習得に適した教則本は、現時点ではツェルニーとバイエル以外には存在しない筈です。だからこそ我が国に於いては、バイエルからツェルニーへと進む教育課程が、完璧ではなくても現状では一番に位置付けざるを得ないとして、公に認められ長年教育界に通用している訳です。 従って、ツェルニーやバイエルを感情的に酷評する人がいれば、真っ先に彼等彼女等の職業に注目して下さい。そうです、全員とは言いませんがかなり高い確率で、新しい教則本の企画出版を目論んでいる筈です。これは言わばバイエルからツェルニーへと進む教育課程が、我が国では未だに絶大な権威を誇っている為、市場に入り込みたいのに入れない現実に怒り、商売敵として躍起になって叩いているだけという、至極当然の現象なのです。 ですからツェルニーやバイエルへの不評を聞いても、そのまま真に受けるのは賢明ではないと自戒すべきで、自分の基準で見て是非を判断する心掛けは忘れないで下さい。そんな中でピアノの教師の大部分は、ツェルニーやバイエルを主に使用させて、他の現代的な教材を補助的に併用させるという、比較的冷静な教材の選定をしている、この現状も理解して下さい。 |
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