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音量と音質で選択する 印刷

仮にも楽器を品質で選択しようとするならば、最も重要な比較要素は何と言っても「音質」に尽きる筈です。とは言えピアノが消耗品である以上は、何十年位使用出来るかという耐久性も、出来れば外見の美しさ等も、当然比較要素の中に含まれて然るべきです。それでも一番重要視すべき項目がその音色になる点には、楽器である以上は誰しも異論がないのではありませんか。まさに音質がどういう種類なのか、音量がどの程度なのか、この点が楽器のそしてピアノの生命となるのです。

ところがピアノを音質で選択する場合には、それが判断出来る耳を持っている事が必須条件になります。特に音質には各メーカー毎に特徴があるので、それに基いた上で各メーカーのピアノの音質を聴き比べると良いでしょう。その上で違いが明確に聴き取れれば、音質に対する耳を持っている証拠となります。

但し演奏する行為にあまりにも固執する人には、音楽が殆ど聴けていない傾向が多分にあると言われています。そこでピアノを選択する場合は試弾は絶対に必要ですが、出来れば楽器店の人にピアノを鳴らして貰って、音質を聴く行為に専念した方が良いのです。その上で自分の好きな音質を出すピアノを、自分の意思で選択するのが大切です。

ところがこれに反して音量の選択の基準には、好み以外の部分が大きなウェイトを占めて来るのです。何故なら自宅でピアノを練習する際には、音量で家族や近所に迷惑をかける可能性に、最大限の配慮をする必要があるからです。本来ピアノを搬入する理想的な条件は、防音設備がほぼ完璧な部屋を持ち、出来れば一戸建てであり、という点になるのです。従って防音設備を持たない通常のマンションであれば、ピアノを搬入するのは常識的には難しくなります。

更には一戸建てであっても、同居している家族に迷惑がかかる可能性が多分に存在するからです。そこで仮にピアノ自体の音量が大きいと、如何に防音設備を整えていようとも、漏れ聴こえる音で家族に迷惑をかける危険性は、充分に有り得るからです。

例えば防音室を設置する場合でも、完全防音の性能は高額になるので設置する人が滅多になく、半分の防音しか出来ない性能で我慢する人が多い模様です。
それ故出来れば練習用のピアノは、音量が小さな方が望ましいのです。

そこでこうした住宅事情から、最近では音量が極端に小さな、家族や近所に迷惑がかからない程度の音量での練習が可能な「サイレント・ピアノ」という製品が開発され、大変高い脚光を浴びているのです。然しながらこのサイレントピアノ即ち消音ピアノとは、消音装置を使用しない時はアコースティックの音質になり、消音装置を使用する時にはデジタルの音質になる、という構造になっています。

従って仮にも専門家であれば、やはりアコースティックピアノに防音カプセルを被せる等、正統派の方法を選択する必要があります。要は消音ピアノは時としてデジタルピアノになる点を認識し、それでも構わないと判断出来る人だけが購入すべきでしょう。
 

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